やっぱり現地の語学学校がベスト。ドイツ語レッスン(3)

2025年8月30日著者: Nana

ドイツ語オンライン個人レッスンの概要はこちら

最近、2年ぶりにある生徒さんがまたレッスンに戻ってきてくれました。その生徒さんは2022~2023年にかけて1年半ぐらい通ってくれてA1から勉強していました。A1のゲーテの試験にも合格し、A2の途中でドイツに留学することになって来なくなった生徒さん。

久しぶりにカメラをつけた瞬間に「久しぶりな気が全然しない!」と言われました。そうだね、私はあんまり変わってないかも(笑)

でも生徒さんのほうは見た目は変わってなくてもドイツ語はずいぶん変わっていて、この2年間相当頑張ったことが明らかでした。同時にとても嬉しかったです。

ドイツの語学学校でA2とB1を全部やったらしい。それも2か所の語学学校で同じレベルを2回繰り返したようです。

会話を聴かせてもらったら、文法も語彙もしっかりとB1の教科書の内容が入っているのが分かりました。そして何よりバランス。スピードと文のバランスがとてもよかったです。文法ミスはもちろんたくさんあるんだけど、ちゃんと聴き手が理解できる程度の小さいもので、なおかつそんなに速くはないけど会話になるぐらいのスピードで話せている。そのバランスがとてもよかった!これが何より語学学校に行った収穫だよねと思いました。

ドイツ語を話すのって、スピードとミスのバランスがとても難しいのです。中国語や韓国語だとあまり難しくないのですが。ドイツ語の文法は複雑だから。そして個人レッスンに来る生徒さんは大抵がどちらかに偏っています。

具体的に言えば同じレベルの人でも、現地に数年住んでいる人たちはある程度のスピードで話せるけど大きなミスも多く、日本でドイツ語を勉強している人たちはきれいな文法で話さなきゃと思う人が多いために話すスピードが遅い傾向にあります。

それはそうですよね。ミスを気にしてたくさん考えながら文を作っていたらどうしてもゆっくりになってしまって会話にならない。レッスンは特別な場なのでもちろんそれは大歓迎ですが。

でも会話ではある程度のスピードはどうしても必要なので文の構造はある程度おざなりにするしかない。その結果文がぐちゃぐちゃになって伝わらないこともある。

このバランスは語学学校で一番うまく学べるのだと思います。個人レッスンだとどうしても先生が生徒さんに合わせて待ったり反応したりするのでスピードとミスのいいバランスが取れなかったりします。

だから現地の語学学校の集中コースである程度学んだ人たちはこのバランス感覚がとても良いです。それはレベルが高くなってからするものではなく、A1からすぐにトレーニングする必要があります。逆にこのバランスをとるのが苦手な人が語学学校でついていけなくなったり、語学学校に苦手意識が出たりするのだと思います。

ということで誰かが私にドイツ語の上達に一番速い方法を訊くと、私は迷いなく

現地の語学学校の集中クラス(Intensivkurs)に通うこと

だと即答します。週1とか週2のクラスではなく毎日3時間、週5の集中クラスのことを言ってます。

まぁほとんどの人は改めて言わなくても気づいていますよね。

個人レッスンやってるくせにそれ宣伝せんかーいと思うかもせーへんけど、残念ながら個人レッスンでは得られないものはたくさんある。

もちろんドイツ語のみの、ですよ。日本のグループレッスンなどは先生が準備しまくってひたすらしゃべりそうなので個人レッスンより微妙かもしれない。ドイツの集中クラスより個人レッスンのほうがいいよ!と言っている人がもしいたら、それは自分自身が苦しくてついていけなかったんでしょう。そう集中クラスは周りがけっこうすごいので苦しいよね。モチベーションが下がって集中クラスがいやになった時に初めて個人レッスンや他のグループレッスンを考えるのがいいと思います。

語学学校の集中クラスがなぜいいかっていうと、まずは先生の質が高いです。この集中クラスを受け持っている先生たちは第二か国語としてのドイツ語に特化している先生たちで、ハズレがほぼないです。

集中クラスでない先生はピンキリだと思いますが。実は私でもVHSでドイツ語を教えられる資格を持っています。週1や週2ならね!でも集中クラスはそんな適当な資格じゃ教えられません。ちゃんと大学でドイツ学とドイツ語の教授法を専攻したプロの人たちが教えているため、ハズレが少ないのです。日本人だけのグループレッスンやLingodaや個人レッスンの先生とはそもそも質が全然違うんです。

だからドイツ語がうまくなりたくて、住んでる場所も、時間的にも金銭的にも能力的にも可能な方は現地の語学学校の集中クラスに通いましょう。もしドイツ語が大事なら週1で5年間どっかのレッスンに通うよりも、3か月ドイツに来て集中クラスで頑張ったほうが成果があると思うよ。他の方法が入る余地がないほど明確だと思います。

教室での対面授業はオンライン授業に比べて直接会話できたり移動したり色々なフォームで課題ができるので記憶にも残りやすいというメリットもありますよね。オンラインだと景色はいつも同じなので。

☆☆

という感じで語学学校に行って2年ぶりに戻ってきてくれた生徒さんが、また私のところでB2を始めているということにとても嬉しく感じています。

もちろんB2も語学学校でついていければそれがベストですが、中級になるころって自分がどれぐらい理解しているのか自分でわからない、という現象も起きてきます。

私も語学学校でB1とB2とC1をやっていたころ、自分のドイツ語を正しく評価してくれる人が本当に欲しかったです。なんならだいぶお金を払ってでも欲しかった。自分のレベルを見極めてくれて足りないところを補ってくれて、なおかつ母語(日本語)で適格にアドバイスをくれる人。だってドイツ語での意思疎通だけでは限界があるし、本当に自分では分からなかったし、語学学校でついていけているという実感もなかったから。そんな人いなかったけど。

今はその役を私自身が他の人にできたらと思っています。私は語学学校のそれぞれのレベルについては自分が辿って来たものなので、経験と肌感覚で知っていて、なおかつ今は日本人の方を何十人と見ているので比べる対象も豊富です。

今回戻ってきてくれた生徒さんは、準備なしでB1のゲーテを受けても大丈夫ですぐにB2を始められるレベルでしたので、Spektrumをするというのですでに始めています。ちゃんとついてきてくれています。初めて出てきた語彙を私がドイツ語で説明しても全然理解できるし、会話もできるし、B2ぴったりです。曖昧なところは日本語を使って確認できるメリットも大きいですね。

まぁこういう人こそ謙虚なんですけどね。「私ほんとにできてる?」って何度も訊いてくる。できてるからそのままいっていい(*^-^*)

そのうちC1もいけるよ!

ドイツ語だけではやっぱり落としているところもたくさんあるのでずっとドイツ語で勉強してきた人は、中級ぐらいで一度日本語を入れるのもとても有効だと思う。語学学校に行きながら、時々分からないところや曖昧なところを確認しに来る人もいます。だってはっきり言ってわからないことだらけでしょ。これが一番有効的な私の個人レッスンの使い方だと思うよ。

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