ドイツ語文法の第一回目は人称代名詞とsein動詞について。これだけですでに簡単な文が作れるようになります!
人称代名詞6つ
ドイツ語の人称代名詞は全部で6つ。
| 単数形 | 複数形 | |
| 一人称 | ich | wir |
| 二人称 | du | ihr |
| 三人称 | er/sie/es | sie/Sie |
ich = わたしは(一人称単数)
du = あなたは(二人称単数)
er/sie/es =彼は 彼女は それは(三人称単数)
wir = 私たちは(一人称複数)
ihr = あなたたちは(二人称複数)
sie/Sie = 彼らは(三人称複数)
*三人称複数のsieは「彼らは」、しかし大文字のほうのSieは二人称単数の敬称です。「あなた様は」とでも訳しておきます。
duの丁寧な言い方バージョンはSie!と覚えておきましょう。
しかしSieは文法的には三人称複数として機能します。
速攻ややこしいですね。しかもこれを見ると「sie」っぽいやつは3つもあるし。どうやって使い分けるの?
詳しくはこのあと、もう一度しっかり解説しています。
sein動詞とは
ドイツ語のsein動詞は、英語でいうbe動詞にあたる「~は~です」という言葉です。
“sein”は原形で、人称代名詞によってこのような変化をします。
| 人称代名詞 | sein動詞 | |
| 一人称単数 | ich | bin |
| 二人称単数 | du | bist |
| 三人称単数 | er, sie, es | ist |
| 一人称複数 | wir | sind |
| 二人称複数 | ihr | seid |
| 三人称複数 | sie, Sie | sind |
それではseinを使った例文を見てみましょう。動詞の位置は2番目に入れてください。
Ich bin Nana.(私はナナです。)
Du bist Student.(あなたは学生です。)
Er ist nett.(彼は親切です。)
Sie ist müde.(彼女は疲れています。)
Es ist kalt.(寒いです。)
Wir sind Freunde.(私たちは友達です。)
Ihr seid lieb.(君たちは優しいね。)
Sie sind Lehrer.(彼らは教師です。)
・一番目と二番目をひっくり返して最後にはてなをつけると疑問文になります。
Bin ich doof?(私ってあほなのかな?)
*doof はポカミスとかやっちゃったときに自分に軽くつっこむ感じで使えます。まぬけとかドジとかいう訳もいいかも。
Bist du müde?(疲れてる?)
Ist er krank?(あの人(男性)体調が悪いの?)
Ist sie nett?(あの人(女性)は優しい?)
Ist es richtig?(正しいですか?)
Sind wir Freunde?(私らって友達?)
Seid ihr zufrieden?(君ら満足してる?)
Sind sie Ärzte?(あの人たちは医師?)
Sind Sie Arzt?(あなたはお医者さんですか?)
3種類のsie
たった6種類しかない人称代名詞の中になぜ“sie”という同じ単語が3つもあるのか?これは考えても分かりません。
初めての学習者にとっては開始早々混乱しそうですよね。3つの“sie”の意味をもう一度確認しましょう。
1.“Sie sind” 二人称単数=あなた(丁寧な表現)
2.“sie ist” 三人称単数=彼女
3.“sie sind” 三人称複数=彼ら
見分け方1:sein動詞の形を見る。
文の中に“sie”が出てきたらまずsein動詞を探しましょう。“sie ist”になっていれば「彼女」です。“sie sind”になっていれば残りの2択。次の見分け方で判断します。
例)Sie ist nett.
= 彼女は親切です。
Sie sind nett.
= 彼らは親切です/あなたは親切です。(どっち?)
見分け方2:最初が大文字か小文字か。
二人称単数の丁寧な「あなた」だけ、文のどこに出てきても“Sie”の最初の“S”が大文字です。“Sie sind”「あなたは」になっているのか“sie sind”「彼らは」なのかで判断しましょう。
例)Sind sie heute zur Uni gegangen?
= 彼らは今日大学に行きましたか?
Sind Sie heute zur Uni gegangen?
= あなたは今日大学に行きましたか?
しかし、「彼らは」も最初が大文字になることがあります。それは文の最初に来た時。
ドイツ語の文の最初の文字は常に大文字です。そうなるとこの2つは区別できません。
例)Sie sind heute zur Uni gegangen. = あなた/彼らは今日大学に行きました。(どっち?)
見分け方3:単数形か複数形か。
sein動詞でも文字の最初でも見分けられなかった場合は、述語の単語が単数形か複数形かで判断します。
「あなた」は単数、「彼ら」は複数なので区別がつきます。
例)Sind Sie Student?
= あなたは学生ですか?
Sind sie Studenten?
= 彼らは学生ですか?
見分け方4:最終手段。前後の文で判断。
3つの見分け方を実践しても決着がつかないこともあります。それは述語である単語の単数形と複数形が同じ形であるとき!
例)Sie sind Lehrer.
=彼らは教師です/あなたは教師です。(どっち?)
この場合はもう仕方がありません。前後の文からどちらかを導き出しましょう。
この見分け方はあくまで文を読むときに判断するもので、会話のときは心配いりません。sein動詞さえしっかり覚えていれば“sie”の理解はとても容易です。
それでは練習問題をどうぞ。何回も繰り返しすることをおすすめします。
【初級】人称代名詞とsein動詞の練習問題【ドイツ語文法】
問題1:( )にふさわしいsein動詞を入れてみましょう。 例)Sie ( ) Chinesen. 彼らは中国人です。 回答)sind
sein動詞は「~は~です」だけではなく、初級で覚えておくべきもう一つの意味があります。それがこちら↓
【初級】sein動詞の使い方と練習問題【ドイツ語文法1-1】
4つの基本パターンを使いこなそう。 前者の2つのパターンは「A=B(AはBである)」 後者の2つのパターンは「AがBにいる/ある」
さらにsein動詞は「~は~である」だけではありません。一番使う動詞なだけあってとても複雑です。
少しずつ覚えて言ってくださいね。
さらなる使い方と文法機能についてはこちらのページをどうぞ。
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台湾に留学中のドイツ人の友達と台湾版ルミナリエにいきました。2月です。きれいでしたがやっぱり元祖の神戸ルミナリエのほうが規模やクオリティーはよかったです!
