私がnächsten+曜日を使わない理由【ドイツ語】

2025年8月15日著者: Nana

私はいつも誰かと約束をするとき、以下のような表現は使わないようにしています。

nächste Woche

nächsten Samstag

nächstes Wochenende

だってややこいから!そして誤解が多いから!

え?うそやん、なんでや?と思っている人。それを今から説明する。

私たち日本語母語者は最初、letzt、dies、nächstをこのようなセットで覚えることが多いかと思います。

letzte Woche(先週)

diese Woche(今週)

nächste Woche(来週)

これは先月、今月、来月や去年、今年、来年などにも応用できます。

letzten Monat / diesen Monat / nächsten Monat

letztes Jahr / dieses Jahr / nächstes Jahr

など。これは特別な四格になっているため変化しています。格の使い方などはこちらのページで学べますので気になる方は飛んでみてね。

今回のはその先、というか落とし穴です。特にドイツ語圏に住んでいる人たちは知っといたほうがいいで!

もちろん、これらの意味は正しい。

でもちょっと想像してみてください。仮に今日が月曜日だとしましょう。

これはどういう意味ですか?

Hast du nächsten Samstag Zeit?

この文は「来週の土曜日」時間がある?と言っていますか?それとも「今週の土曜日」時間があるか訊いているのでしょうか。

もちろんnächstがついてるんやから来週やろ、と思うかもしれません。

普通「今週の土曜日」って言いたかったらdiesen Samstagって言うしな。

でも今日が月曜日とか火曜日なら、この文を書いた人は十中八九今週の意味で言っているでしょう。もし今日が金曜日なら来週の可能性が高い。

なんで?

それはなぜかというとネイティブは、nächstを基本的に「次の」という意味でとらえているからです。来週や来月っていうのはあたりまえだけど日本語なのです。「今~」は今週や今月ではなくて「この・・」と理解しているんです。だってこれ、指示冠詞でしょ!

ちょっとネイティブの視点から別の例で見てみましょう。

形容詞nah(近い)の比較級と最上級はなんですか?

えっそんなん

nah – näher – am nahsten(✖)

ちゃうの?と思った人はこのページをスクロールして確認してみてください。

最上級は

am nächsten

なんです。つまり最上級の原形はnächstなわけ。ここから格変化があってnächstenになったりnächsteになったりする。

つまりこれはnahの最上級なわけで「一番近い」という意味になるわけです。

場所の意味で使うと

Wissen Sie, wo die nächste Toilette ist?

=ここから一番近いトイレどこか知ってますか?

のようになります。

つまりnächstは、場所がその後に来たら「一番近い・・・」、時間がその後に来たら「次の・・・」という意味になるんですね。

だからもう一回さっきの文

Hast du nächsten Samstag Zeit?

をちゃんと訳すと、(一番近い)次の土曜日時間がある?

つまり今日が月曜日だとすると、次の土曜日は今週の土曜日なのだ。ちゃんと論理的!

まぁ、今日が金曜日だったらnächsten Samstagといったら明日ではなく来週の土曜日という意味でしょう。だって今週なら「明日」って言えばいいのだから。

もちろん、diesen Samstagという人も多いですよ。しかしnächstenと言われたときは要注意。どちらの意味にもなるのです。

ネイティブもnächstの矛盾に気づいていて気を付けている人もいますが、気づいていない人もいます。感覚で使っている人も多い。

だからややこしい。

しかしもうちょっとつっこんで考えてみると、曜日以外のnächsten Monat(次の月)やnächstes Jahr(来年)などはまず間違えることはありません。曜日だけ。間違えやすい。なぜ?

これは私の想像ですがたぶんdiesのほうに問題があるからじゃないかと思う。たとえばdiesen Monat(今月)やdieses Jahr(今年)はもう私たちはその時間の中にいるわけですよね。

「今年は暑いなぁ」とかいうと、その今年は現在の時間のことも言っています。だけど、曜日のときはたとえば今日は日曜日なのに「日曜日暑いなぁ」とはいいません。「今日暑いなぁ」と言いますよね。普通。

だからdiesを使っていてもその時間は今流れているのではなく、過去か未来かのどっちかなんです。diesen Sonntagは前の日曜日とも次の日曜日ともとれる。過去か未来かわからないわけ。その分からないうえに「次の」がくると、次ってどれ!?ってなるわけです。

☆☆

という理由で「曜日」や「週末」は要注意。「来~」と訳さずに「次の」と訳すことをお勧めします。

日にちの約束をするとき私はこれらのドイツ語は使わない。日付で言います。

nächsten Montag
nächsten Dienstag
nächsten Mittwoch
nächsten Donnerstag
nächsten Freitag
nächsten Samstag
nächsten Sonntag
nächstes Wochenende

まぁでも別に話の中ではどーでもいい事が多いのでそれだけならこんな記事にする必要もないんですが、間違うと困る時がありますよね。アポとか約束の日にちです。

だからそういう約束をするときはちゃんと何日ね、という確認をすることが大事です。

ということをわたしはドイツにきて数か月で速攻(これが理由で日にちを間違えて)学んだので、先日の約束もこう書いたんです。

実際のやり取り↓

見ての通りつい先日の8月7日のやりとり。この日は木曜日です。土曜日に時間があるかと訊かれたので、私はこう返しています。

Diesen Sonntag habe ich leider keine Zeit, aber am 17. geht es ab 15 Uhr?

今週の日曜日は時間がないけど17日の15時以降ならいけるけど?

そしてそれに同意する返事が来ています。

木曜日に約束する日曜日なんて勘違いする可能性大なので、日にちでしっかりと17日!と書くとどの日曜日か明らかなわけです。

ということで今日は8月15日、日本ではお盆そして終戦日・・・だから2日後に来るはず。それこそ今週の日曜日。。。

 

しかし実は先週の日曜日(10日)の16時にピンポーンとチャイムがなり、ドアの前にはお化粧でバッチリ決めたこの子の姿が・・。

全然準備してなかった私たちは大慌て。

見間違いだったらしい。ありうる、ありうるけど・・・・!

実はこの子が先日誕生日パーティーに招待してくれたのですが、ギリシアに行ってていけなかったから日を改めてお祝いするねっていう約束だったんです。

夕食も準備してないわプレゼントもまだ買ってないわそれこそ台所も片付けてなかったわでもう・・・・

こうやって気をつけてても

 

お前間違えるんかい!!

 

(彼女が日にち間違えたのは初めてです笑)

プレゼントは用意できなかったけど、夕食もあんまりいいのはできなかったけどおなじみのボードゲームで遊んだのでまぁベストは尽くしました。

Zug um Zug(オリジナル)

オリジナルがやっぱり一番面白いと思います。応用版でZug um Zug  Japanもあるよ。

言語力いらないし、電車を並べて楽しいのでおすすめかも♪

動画解説もあります。

ドイツ語を本格的に学びたい方は個人レッスンもあります♪